30歳からのスタートアップ

ペライチ代表 橋田一秀のブログ

サービスが無くなってもいいから、会社を売却できるか?

Sunrise Calendarというカレンダーアプリをよく使っています

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僕がよく使っているカレンダーアプリにSunrise Calendar(以下Sunrise)というのがあります。
見た目はGoogle Calendarとそれほど変わらないのですが、良いところを幾つか挙げると

  • 予定を入力するときにイチイチ画面遷移しなくていよい
  • Facebookイベントや他のアプリ、ツールなどの連携が充実している
  • アプリも直感的な動作ができて良い

など、ブラウザ版もアプリ版も総じて完成度が高く、使いやすかったので社員をはじめ様々な方におすすめしていました。

使い勝手についてはこの記事がわかりやすいです。

Microsoftの買収により、終了のお知らせ

2015年2月にMicrosoftに買収されることが決まり、2016年8月末をもってサービス終了がアナウンスされていました。
カレンダーアプリなので、仕事で接触時間が多いという特性上ヘビーに使うユーザも多く、僕をはじめファンが多かったんですよね。
ですが今月で無くなってしまい、1ユーザとしては非常に残念です。

買収には2種類ある

さて、ここからが本題ですが今回みたいに会社自体が買収されるケースはよくあるのですが、買収の目的には大きく2種類ありまして、

・買収されたサービスが良い、もしくは買収元の会社のサービスと相性が良いからそれをそのまま伸ばす
→サービス存続。

・買収された会社の人・チーム・コア技術が良いから、引き抜きたい。
→最悪サービスが無くなるケースも。

今回は結果としては後者で、買収されたSunriseのチームはMicrosoftOutlook(のカレンダー機能)を開発することになり、Sunriseは終了という流れになってしまいました。

Sunriseは無料のサービスでした

Sunriseはサービスの中に課金ポイントががないサービスでした。そうなると、会社の運営は

投資家から資金調達したお金

で運営していくことになります。ちなみに、Sunriseに投資した投資家は27社(人)で、トータルの資金調達額は$8.22M(日本円で8.2億円くらい)です。

起業家がMicrosoftに買収されるという判断に至った理由

いくつか考えられるのですが、一般的に

  • 会社の運営資金が尽きそうだった
  • 売れるときに売って利益を確定させたいという投資家からのプレッシャー
  • 会社を売って次のチャレンジをしたい、という創業メンバの考え

などが考えられます。
実際、創業から2年3ヶ月という短期間で買収されているので、最初から短期での買収を目標にしていた可能性も全然あると思っています。

起業家の立場でサービスが無くなってもいいから、自分たちの会社を売れるか

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普通に考えてMicrosoftとの買収交渉の中で、

サービスが無くなること

についても当然議論されているはずですので、先ほど書いたように最初から決めていたことなのかもしれません。
ただ自分たちが育ててきた愛着のあるサービスを無くしても、会社を売却するという決断が出来るかというと非常に難しいのかなと思います。

今日、ジブンゴトとしてこのことを考えてみたのですが

自分もしくは自分の周りの人が欲しいと思ったから作ったサービス

を運営している人にとっては非常に悩ましい決断になるだろうなと思います。

ちなみにUSでは日本に比べて会社が買収されることはよくあります。
日本だと会社が買収されるということは、なんとなくネガティブなイメージを持ちがちですが、買収によって投資家は投資した資金を増やして回収できるし、リスクを取って起業した起業家は大抵お金持ちになりますしそれはそれで良いことです。
(日本でも、買収された会社の創業者がしばらくして新たなチャレンジをしたり、エンジェル投資家となったりするケースが増えてきましたよね!)

このテーマについてどう考えるのか、サービス運営されている経営者の人たちの意見を聞いてみたいです。

 

 

あと、誰かSunriseの代わりに使えるサービスを教えてください!!